ここは、四つの月が空に浮かぶ、剣と魔法と怪物達に支配される異世界。ステラムンドと呼ばれるこの世界はいま、暗く混沌とした「塔の時代」の黄昏を抜け、「王冠の時代」-緩やかな繁栄の時代-を迎えています。しかしその一方、塔の時代の大戦争を起こした魔法使い達にはかつての力は無く、遺産と権力にしがみついた「グリモワ」と呼ばれる魔法院で細々と失われた大魔法の研究をしていました。このゲームは、そんな時代に生まれた一人の変わり者の大魔法使いと、その弟子となる少女達、そして彼女達が住むことになる旧時代の遺産「黒の塔」をめぐる人物達の、3年間の物語です。
主人公・ドミノは魔法院グリモワの9人目の大魔法使いとなりました。
若手の魔法使いとしてはきわめて異例のことです。
しかし、ドミノはすぐにこのグリモワに嫌気が差します。グリモワで暮らす他の大魔法使いたちは魔法を学問ではなく、出世するための道具としてしか見ていません。
魔法の研究はおざなりにされ、大魔法使い達がやっているのは権力のための小競り合いばかり。
ドミノはひとり帝都を離れ、辺境にある「塔の時代」の大魔法使いが住んでいたといわれる封印された遺物「黒の塔」に住むことを決意します。
しかし他の大魔法使いたちが、そんな勝手を許すはずもありません。
彼らはこの自分勝手な新しい大魔法使いにひとつの課題を持ちかけてきました。
それは…
“3年間で、一人前の魔法使いを育てること”
通常魔法使いになるには、何十年もの修行が必要です。しかも彼が育てることになった二人――、アリア・ヴァンクリフとカヤ・シャビエは、魔法院でももてあましていた、ひと癖もふた癖もある女の子たち。
「むちゃくちゃだ…」
果たしてドミノは、この難題をクリアすることができるのでしょうか…?